新店REPORT
ココエ尼崎に昨秋オープンした、東京デリカの2業態
雑貨+コスメの新業態「リチャード」と
メンズ~ユニセックスの「グランサックス・プレミアム」
昨年10月、ココエ尼崎に(株)東京デリカ(木山茂年社長/www.tokyo-derica.com)の系列2店舗がオープンした。一つは同社の新業態としてリニューアルされた「RICHARD(リチャード)」で、バッグに雑貨とコスメティックを組み合わせたスタイル。そしてもう一つはメンズ~ユニセックスの「GRANSAC'S PREMIUM(グランサックス・プレミアム)」で、グランサックスからさらにグレードの高いセレクトを追求した業態である。
ココエ尼崎は駅前立地のSCで、地域からの集客に加え通勤時間帯の立寄り客も多い恵まれた環境にある。規模も郊外SCのように大型ではなく、回遊しやすくテナントとして認知されやすいというメリットがある。立地の良さを生かし登場した、新業態を含む2店舗を取り上げる。
デイリーアイテムとお洒落雑貨のMIX
さらにバッグの専門性で強化 「リチャード」

- コスメから雑貨・バッグまで、目的はなくても必ず何か見つかる、そんな楽しめる品揃えを追求している

- 年齢層に合わせレイアウトする売り場。ミセスのための高級感のあるブランド構成も奥の部屋に集めた
昨年から同社で展開している「リチャード」は、もともとデイリーなアイテムとインポートバッグなどお洒落な服飾雑貨を扱うセレクトショップとして、関西を中心に多くの女性ファンを掴んできた。同社によってリブランディングされてからは、それまでのリチャードの知名度と販売ノウハウを継承しつつ、バッグの品揃えを強化した新しいスタイルになっている。
店舗は、既存の阪急三番街の店舗を「ラパックスR」としてリニューアルオープンさせたのに続き、「リチャード」としての新規オープンはここ尼崎が初となる。
扱う商品は「頭からつま先まで女性の美に関するあらゆるもの」。この奥行きのある切り口を、程々の高級感と専門的な品揃えで提案できるところにリチャードの販売の特徴がある。女性が日常使う消耗品のようなものにもこだわりがあり、ヘアケア商品などは一般に市販されているものではなくプロ指向のものを揃えている。
そしてコスメなどこだわりの品揃えは、バッグの売り上げをも牽引している。例えばコスメで女性の消費パターンとして多いのは、最初に少量のもので試して、気に入れば大きめのサイズから詰め替えへ、とリピーターになっていくというもの。来店機会が増えれば興味は雑貨やバッグにも広がっていく。この買い回りのプロセスがリチャードならではの強みで、第3販売部部長代行の小島康弘氏は「集客力の高いデイリーアイテムから認知して頂き、その延長でバッグを買って頂けるような、バッグ専門店としての新しいスタイルを作っていきたい」と語っている。
バッグの品揃えは、 「キットソン」、「マークジェイコブス」、「キャスキッドソン」など、プチインポートを手前に置き若い層に訴求し、奥にいくほど「ゲラルディーニ」などミセスが満足できる高級感のあるブランドを集めた。
リチャードの名前とロゴマークは、ミセスの客層には既に馴染み深く、初登場の尼崎でもオープン以来着実に口コミで広がりつつある。しかも従来の客層だけではなく、ネームバリューで母から娘世代へ、といった新たな広がりも見せているため、幅広い女性層を意識したレイアウトになっている。
今後も見据えたハイグレードな店づくり
「グランサックス・プレミアム」

- 2Fエスカレーター正面でインパクトのある空間

- ブランドよりアイテム優先の傾向。新進のブランドも好評
メンズ~ユニセックス業態の新店舗「グランサックス・プレミアム」は売り場面積約30坪。通勤・通学の男女から50代、60代と幅広い客層をターゲットにする。
オープン後の売り場の状況は、吉田カバンを別格にするとビジネスでは「タケオ・キクチ」「カルバン・クライン」といったライセンスの動きが良いほかは、全体的な傾向としてはカジュアル傾向。関西ではブランドで選ぶよりも旬のアイテムで選ばれる。一昨年のメッセンジャーに続き、昨年からボディバッグやウエストバッグが強く、ブランドにこだわらずアイテム集積している。小物ではビジネスマンのサイフニーズが高い他、カジュアルなサイフから腰回りアイテムも1万円前後で好調。
また「ZER」「バギーポート」といった知名度のあるメンズブランドの中にあって、新たに導入したマニアックな「アニアリー」や、積極的に取り入れているクリエイター系も健闘している。こういった傾向はブランドに左右されない関西ならでは。
同じメンズ~ユニセックス業態でも、サックスバーは高単価のものが主力だが、ここではイメージもプライスも追求した値頃感のある品揃えになっている。
小島氏によると「こういう時期なので、最初から高いものばかりを展開しても難しいだろうと、訴求力のある構成になりました。結局単価が合わず見直そうとなった時、一度下げてしまうとその後店のイメージがついてしまうので、しっかりと店づくりをしていくためにはそうなることだけは避けようと…。確実にお客様がついてから、徐々にいいものへグレードを上げていき、お客様に納得して頂ければ単価の高いものも見えてくると思います」とのこと。
「まずは立ち寄って頂ける店づくり」だという。今後はSCの特性を生かしながら、各ブランドの新作で環境を変え、さらにシリーズの入れ替えをしつつ、常に店の表情に変化を出せるような店づくりをしていきたい、としている。

