メーカー発信のブランドショップ/デコブランシェあべの店

エンドユーザーの近くでモノ作りができる強み

　(有)アバンクール（本社大阪・取締役福岡靖洋氏）が展開する自社ブランド「decobranche」（デコブランシェ）。地下鉄谷町線阿倍野駅から徒歩4分、通りから一歩入った閑静な住宅地の隠れ家的なロケーションにある直営ショップ「デコブランシェあべの店」が、今年でオープン4年目を迎える。
　PB「デコブランシェ」を立ち上げたのは10年以上前。主に有名百貨店やインターネットでの販売が中心だったが、実物の商品を見たいとの要望や、問い合わせが多かったことから、顧客へのアフターサービスの目的もあって出店を決めた。今では、百貨店のフェアでデコブランシェのバッグを知ったファンが、チラシや地図を頼りに全国からショップを目指して来店している。よりブランドの世界観を表現した空間の中で、バリエーション豊富な商品群の中から自分用やプレゼントとして購入するお客が増えているとのこと。
　また、来店客との会話の中で耳にする要望などをすぐにフィードバックし、次の商品企画に反映できるのも、製造メーカーが運営しているショップの最大のメリットといえる。

　店長を務める児玉悦子さんは、実父がバッグ職人でバッグを身近に感じる環境で育ってきた。バッグへの豊富な知識に加え、バッグに対する感性も養われているからか、顧客からは大きな信頼を寄せられている。
「当店の商品は全てがメイドインジャパン。革に友禅染めを施し、さらに特殊加工することで立体的に浮かび上がる豪華な柄は、独創的かつ美しいフォルムを表現しています。日本の職人が心を込めて作り上げる商品は、伝統の革に託された匠の技から生み出される至高の逸品です。価格もリーズナブルですので、是非、革の立体アートを持っていただきたいですね」（児玉店長）

店長の児玉悦子さん